2013-05-01 Wed 20:36
ご縁があって私が理事長を務める文理開成高校(千葉県鴨川市)では、現役東大生による特別補習と個別相談(通称「東大ダイレクト」)が始まっています。
先日は、東大生の遠藤君(筑波大学附属駒場高校卒)、松山君(開成高校卒)、上西君(駒場東邦高校卒)の3人が鴨川までやってきて、大学進学を目指す高校2年生と3年生の生徒たち30名近くと係わり、自分の体験談や勉強方法を語り、そして、個別相談では、親身になって生徒たちの話に耳を傾けました。 東大生たちは事前に作戦を練ってきていました。 「どうやったら、鴨川の生徒たちに受け入れてもらえるかな?」 「良いアドバイスを言ったとしても、ちゃんと受け止めてもらえるかな?」 「どうせ、東大生なんてオレ達とは人種が違うのさ、なんて思われないかな?」 彼等の心配はドンドン膨らみます。 彼等は、生徒たちが、自分たちのことを「東大生」ではなく、まずは「人間」として見ること、それが何よりも重要であることを理解していました。 「何か、生徒たちと共通の話題で盛り上がることはできないかな?」 誰かがつぶやきました。 「うーん、スポーツとか。。。」 「勉強だって共通の話題だよ」 「いや、それでは、東大生のレッテルが強化されるだけで逆効果だよ。スポーツとか部活はいいかもしれないな。。。」 思わず、私が彼等のなかに乱入しました。 「スポーツ漫画とか、どう?みんな高校時代にハマったスポーツ漫画ってないの?」 そのとたん、雰囲気が一変しました。 「そうだ!やっぱりスラダンだろ!」 「そうだ!そうだ!スラダンを話してみよう!」 「スラダンはオレのバイブルだぜ!」 先ほどの3名に加えて、作戦会議に参加していた松本君(白陵高校卒)もノリノリです。 漫画ネタで大いに盛り上がる東大生たちですが、私はさっぱりついていけません。。。 「ねえ、ねえ、さっきからスラダン、スラダン、って盛り上がっているけど、それナニ?マンガ?」 質問する私に、信じられないという冷ややかな視線を投げかける東大生4名。 「鈴木さん、もしかして、スラダン知らないんですか?」 「ごめん、知らない(小声)。。。。」 「スラダンと言うのは、スラムダンクというマンガのことですよ~。ぼく達の世代では、もう知らない人間がいない位、影響を与えたマンガなんです。東大生だって多分、全員読んでますよ!」 いや、申し訳ないやら、情けないやら。。。 「スラムダンク」というマンガが流行っていることは知識として知っていたのですが、読んだことはありませんでした。そして、私は初めて、「スラダン」が「スラムダンク」の短縮形であることを知ったのでした。 さて、鴨川での特別補習はどうだったか? 準備の甲斐あって、当日、東大生たちは、「スラダン」ネタで、見事に高校生たちのハートを掴んだのでした。 生徒たちのアンケートでどんなコメントが書かれていたかを見れば、それが分かります。 「東大生のヒトとスラダンで盛り上がるとは思わなかった。驚きました。」 「東大生って勉強しかしないヒトたちだとばかり思っていたけど、マンガも読むんですね。何だか親近感が湧きました。」 鴨川の生徒たちと現役東大生を直接つなぐ、「東大ダイレクト」。 これから先がますます楽しみになってきました! 私も「スラダン」読んでみます。。。 スポンサーサイト
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